「さるまね」のネタバレ情報を求めてこの記事にたどり着いたあなたへ。
年間200冊以上の漫画を読む私が、話題のパニックホラー『さるまね』を徹底解説します。この記事では、「さるまね」のあらすじから各巻の詳しいネタバレ、さらには衝撃の最終回予想まで、あなたが知りたい情報をすべてまとめました。
この記事を読むことで、あなたは以下の情報を得ることができます:
- さるまねのあらすじ
- 過酷な世界を生きる主要登場人物たちの役割や背景
- 作品の魅力や見どころ
- 作品の感想・レビュー
物語の核心に触れる内容が多数含まれますので、まだ作品を読み進めていない方や、ご自身で新鮮な驚きと共に物語を追いたい方は、閲覧にご注意ください。
それでは、人間の本性が試される「さるまね」の戦慄の世界を、ネタバレと共に詳しく見ていきましょう。
「さるまね」 あらすじ
ここでは、漫画「さるまね」の物語がどのように始まり、読者を恐怖の渦に巻き込んでいくのか、そのあらすじをネタバレを含みつつご紹介します。物語の核心に触れる部分もありますので、未読の方はご注意ください。極限状況で人々がどのように猿の脅威に立ち向かい、そして人間性が試されていくのか、その一端を垣間見ていきましょう。
物語の始まり:天明三年の山村
物語は、江戸時代の天明三年(1783年)、歴史上有名な「天明の大飢饉」が日本全土を覆っていた頃の秋田藩領北部にある、とある山村から始まります。主人公である狩人の可畏(かい)たちが暮らすこの村は、狩猟によって食料を確保することで、他の地域よりは多少ましな生活を送っていました。しかし、飢饉の影響はじわじわと村にも忍び寄っていました。
ある日、可畏は仲間と共に冬を越すための食糧を得るため、イノシシ狩りに出かけます。しかし、いざ獲物を前にした可畏は、その命の重さを感じて引き金を引くことをためらってしまいます。仲間がなんとかイノシシを仕留めますが、その様子を一匹の猿がじっと見つめていました。仲間の一人がその猿に石を投げつけると、猿は血を流しながらも、石を投げた人間の腕の動きを真似るような仕草を見せます。これが、後に村全体を襲う悪夢の予兆でした。
その夜、村に山中で道に迷ったという男・伊邪凪(いざなぎ)が姿を現します。男は終始うつむき、何かをひどく恐れている様子で、「奴らに見られたら終わりなんだ」と謎めいた言葉を口にするのでした。
恐怖の核心:模倣する猿の襲来
伊邪凪が村に滞在するその夜、村は静かに侵入してきた招かれざる客――猿の群れによって未曾有の恐怖に包まれます。この猿たちは、ただの野生動物ではありませんでした。彼らは、人間の行動や技術を一度見ただけで完璧に模倣する、恐るべき能力を持っていたのです。
昼間、村人が石を投げた行為を模倣し、猿たちも石で攻撃を仕掛けてきます。さらに、村人がイノシシを解体したのを見た猿は、人間に対しても同じように刃物を使おうとします。武器を手にすれば、猿もその武器の使い方を即座に学習し、人間に対して牙を剥くのです。主人公の可畏が、仲間が猿に襲われ解体されそうになるのを目の当たりにした際、伊邪凪は「(猿に武器を使うところを)見られたら終わりなんだ」「人間は逃げるしか無い」と叫びます。
この「見られること」が「模倣されること」に直結し、それが即座に自分たちの脅威となって跳ね返ってくるという絶望的な状況が、本作「さるまね」の恐怖の核心であり、「新感覚アニマルパニックホラー」と称される所以です。
「さるまね」 登場人物
「さるまね」の過酷な世界を生き抜こうとする登場人物たちは、それぞれが個性的であり、物語に深みを与えています。主人公をはじめ、彼を取り巻く村人たちが、猿の襲撃という未曾有の恐怖に直面し、どのように行動し、変化していくのかが見どころの一つです。ここでは、物語の中心となるキャラクターたちを紹介します。
さるまね 男性キャラ
- 可畏(かい)
物語の主人公。山村で狩猟を生業とする男性です。心優しく、動物の命の重さを感じて狩りを躊躇する気弱な一面もありますが、家族や仲間を守るため、猿の群れに勇敢に立ち向かいます。猿の個体を見分ける能力を持っています。 - 伊邪凪(いざなぎ)
物語の序盤、山で迷ったと語り村に現れた男。「奴らに見られたら終わりだ」と謎めいた言葉を口にし、猿の恐怖を村にもたらすきっかけとなるキーパーソンです。 - アグニ
可畏の狩猟仲間。イノシシを仕留める腕の立つ村人ですが、猿の襲撃により悲惨な目に遭います。 - 多聞(たもん)
可畏の父親で、村の前頭領であったとされています。 - 村長バラタ
村の指導者的立場にあったと推測される人物で、娘にハナがいます。 - 宇陀(うだ)
可畏(かい)の息子。猿たちと戦う可畏を見て、母親である水分とお腹の子は自分が守ると決めている。
さるまね 女性キャラ
- 水分(みくまり)
主人公・可畏の妻。物語序盤、猿による襲撃が始まる混乱の最中に臨月を迎えるか、あるいは既に出産を終えたばかりの状態で登場し、幼い赤子と共に筆舌に尽くしがたい危険に晒されます。彼女とその赤子を守ることは、可畏にとって最大の目的の一つとなり、彼の行動や決断に大きな影響を与えます。水分と赤子の存在は、絶望的な状況下における「未来」や「希望」の象徴とも解釈でき、読者の感情を強く揺さぶります。 - ハナ
村長バラタの娘。子猿を密かに匿っていたという驚くべき行動をとります。その行動が猿への同情心からなのか、それとも何か別の計算に基づいたものなのかは物語が進む中で明らかになっていきますが、人間と猿との関係性において、また物語の展開において重要な鍵を握る可能性を秘めています。
「さるまね」の魅力と注目すべき点
息詰まる展開!「さるまね」の見どころ
「さるまね」の最大の魅力は、何と言ってもその息詰まるような緊張感と、先の読めないストーリー展開です。まず、「人間の動きを完璧に模倣する猿」という設定が非常に斬新。村人たちが生き残るために使う知恵や武器が、即座に猿に学習され、自分たちに牙を剥く凶器へと変わるという絶望的な状況は、他のパニックホラー作品では味わえない独特の恐怖を生み出しています。
物語の舞台が「天明の大飢饉」という、それ自体が極限状態である江戸時代であることも、見どころの一つです。食糧難という厳しい現実の中で、さらに猿の襲撃という未曾有の危機が重なり、登場人物たちは心身ともに追い詰められていきます。その中で露わになる人間の強さ、弱さ、エゴイズム、そして仲間を思う心などがリアルに描かれ、深い人間ドラマが展開されます。
また、猿に「見られてはいけない」という制約があるため、強力な武器を安易に使えないというサバイバル要素も緊張感を高めます。村人たちが知恵を絞り、限られた手段でいかにして猿の群れを撃退しようとするのか、その攻防から目が離せません。
「さるまね」はグロい?衝撃描写を検証
「さるまね」を読む上で気になる点として、その衝撃的な描写、特に「グロテスクさ」が挙げられます。結論から言うと、本作には読者によっては「グロい」と感じる可能性のあるシーンが確かに含まれています。
例えば、猿によって人間が襲われ、解体されるといった直接的なゴア表現や、血が飛び散るシーンなどが描かれることがあります。これらの描写は、猿の凶暴性や物語の過酷さを際立たせる効果があり、作品の持つホラー要素を強めています。実際に読者レビューの中には、「グロい系血みどろ系」といった感想や、そのリアルな描写が恐怖を一層引き立てているという声も見受けられます。
ただし、こうした表現の受け止め方は個人差が大きいため、グロテスクな描写が極端に苦手な方は注意が必要かもしれません。物語の衝撃性を高める要素であると同時に、読者の間で評価が分かれるポイントの一つと言えるでしょう。
「さるまね」のエロいシーンに関する情報
「さるまね」には、一部「エロい」と表現されるような性的な要素や描写も含まれています。具体的には、女性キャラクターが性的な暴力や搾取の危機に晒されることを暗示するシーンや、肌の露出が多い場面などが作中に登場することがあります。
読者の感想を見ると、これらの描写については様々な意見があります。物語初期にそうしたシーンが見られたものの、連載が進むにつれて減少したという指摘や、表紙やサムネイルの雰囲気から期待されるほど直接的な性的描写(いわゆる濡れ場など)は少ない、といった声も聞かれます。
これらのエロティックな要素は、作品の持つ不穏な雰囲気やキャラクターが置かれる過酷な状況を強調する効果がある一方で、その必要性や表現方法については「好みは分かれるかも」と評されることが多いです。グロテスクな描写と同様に、こうした性的な表現に敏感な方は、作品に触れる際に少し心構えが必要かもしれません。
「さるまね」の試し読み♪
↓ ↓ ↓ コチラ ↓ ↓ ↓
>>>試し読みをしにいく<<<
他の作品と比較してわかる『さるまね』の本当の恐ろしさ
「『さるまね』を読んで、このどうしようもない絶望感…どこかで感じたことがある…」と思った方もいるかもしれません。
ここでは、年間200冊以上の漫画を読む私の視点から、『さるまね』とテーマが近い作品を比較し、本作ならではの独自性と本当の恐ろしさを深掘りしていきます。
1. vs『彼岸島』:敵が「育つ」という絶望
絶望的なサバイバルとグロテスクな描写という点では、松本光司先生の『彼岸島』と通じるものがあります。吸血鬼という絶対的な脅威に、人間が知恵と勇気で立ち向かう姿は、両作品に共通するテーマです。しかし、決定的な違いは「敵の強さの根源」にあります。『彼岸島』の吸血鬼は最初から強力な存在ですが、『さるまね』の猿は、もともとはただの動物でした。彼らは人間の行動を「見る」ことで後天的に学習し、無限に強くなっていくのです。つまり、生き残るための人間の抵抗そのものが、猿をより狡猾で強力なハンターへと「育てて」しまう。この“自分の行いが敵を強化する”という、自業自得のループこそが、『さるまね』が持つ、より陰湿でタチの悪い恐怖の核心と言えるでしょう。
2. vs『アポカリプスの砦』:舞台が「江戸時代」であることの絶望感
閉鎖的なコミュニティで未知の脅威(ゾンビ/猿)と戦うパニックものとして、蔵石ユウ先生・イナベカズ先生の『アポカリプスの砦』も比較対象になります。ここでの『さるまね』の特異性は、物語の舞台が「江戸時代」であるという点です。現代が舞台のパニック作品では、銃火器や通信機器、乗り物といった文明の利器が生存の鍵を握ります。しかし、天明の大飢饉に喘ぐ江戸時代の村には、そんなものはありません。頼れるのは、旧式の火縄銃と、限られた刃物、そして己の知恵だけ。このテクノロジーに頼れないという制約が、猿の模倣能力の脅威を極限まで高め、読者をより深く、逃げ場のない絶望の淵へと突き落とすのです。
「さるまね」のネタバレまとめ!
「さるまね」1巻のネタバレ!
+ クリックしてネタバレを見る
物語の舞台は、江戸時代、天明三年の秋田藩領北部にある集落です。主人公の可畏(かい)は狩りを生業とし、家族と穏やかな日々を送っていました。
ある夜、悲壮な面持ちの男が助けを求めて現れます。可畏が村へ来た理由を尋ねても、男は言葉を濁します。家族が寝静まった頃、物音が聞こえてきます。可畏が扉を開けると、男が盗み食いをしていました。男は可畏の姿を見ると、頭を抱え「奴らに見られたら終わりだ」と怯えます。事情を尋ねる可畏を振り切り、男は逃げ出してしまいます。
その直後、男は何かに気づき、「奴らが来た!」と叫び声をあげました。可畏が恐る恐る扉を開けると、狩猟仲間のアグニと妻の由良が猿の群れに襲われていました。アグニは包丁で応戦しようとしますが、猿たちは石を投げて抵抗し、ついには包丁を奪い取ります。「使いこなせるはずがない」とアグニが油断した隙に、猿はアグニの喉元を包丁で突き刺しました。
石を投げれば投げ返し、刃物を使えばそれで襲いかかる。猿たちは人間の動きを模倣し、学習する恐るべき存在だったのです。人間の動きを学習する猿たちを相手に、可畏は村人たちを守り抜くことができるのでしょうか。人間と猿の、生き残りを懸けた壮絶な戦いが幕を開けます。
【筆者のリアルな感想】
人間の動きを模倣する猿を前に、なすすべがない状況は非常に恐ろしいです。猿たちの前では、迂闊に武器を使うこともできません。武器なしで、どうやってこの脅威を退けるというのでしょうか。このままでは人間が滅ぼされてしまうのではないかという恐怖さえ感じます。
「さるまね」2巻のネタバレ!
+ クリックしてネタバレを見る
可畏(かい)の息子、宇陀(うだ)が猿の前で銃を使ってしまったことで、猿たちは銃の扱い方を学習してしまいます。猿に銃を使わせないため、可畏は村中の銃を集めて破壊することを決意します。
妻の水分(みくまり)が銃のある小屋に隠れていることを思い出した可畏は、急いで小屋へ向かいます。その途中、狩猟仲間のバラタに呼び止められ、銃声について何か知らないかと尋ねられます。可畏が村の銃を全て破壊すると告げると、バラタは「村人たちを飢え死にさせる気か」と激昂します。
二人が口論している隙に、屋根裏に潜んでいた猿がバラタの銃を奪い取ります。「撃ってくるぞ」という可畏の警告もむなしく、村人たちは猿が銃を扱えるはずがないと高をくくっていました。しかし、猿は的確に狙いを定め、村人の一人を撃ち抜いてしまいます。
ついに銃まで使いこなすようになった猿たちを相手に、可畏は村人たちを守り抜くことができるのでしょうか。
【筆者のリアルな感想】
猿たちが銃まで使いこなせるようになり、状況は絶望的です。村人全員で力を合わせてこの危機を乗り越えなければならない時に、裏切り者が現れます。その裏切り者は何か良からぬことを企んでいるようで、今後の悲惨な展開を予感させ、恐ろしくなります。
「さるまね」3巻のネタバレ!
+ クリックしてネタバレを見る
人間の動きを模倣する猿たちに対し、有効な抵抗手段が見つかりません。これ以上猿に知恵をつけさせないためには、下手に手出しせず放置するしかないという諦めの空気が村に漂います。しかし、ここで猿を見逃せば、村人たちが皆殺しにされることは明白です。可畏(かい)は「絶対に猿を逃がすな」と、恐怖に怯える村人たちを鼓舞します。
猿に石をぶつけられようとも、可畏は木の棒を手に必死で立ち向かいます。かつて獣一匹を狩ることすらためらっていた可畏の面影は、もはやどこにもありません。可畏の勇敢な姿に心を動かされた村人たちは、共に猿に立ち向かう決意を固めます。
しかし、夜が明け朝日が昇ると、あれほど凶暴だった猿たちが急におとなしくなります。山へ逃げた一匹の猿を追おうとしたその時、山肌を埋め尽くさんばかりの猿の大群が出現します。その圧倒的な数に、村人たちは絶望します。ひとまず猿の撃退には成功したものの、夜になれば再び大群が村を襲ってくることは避けられそうにありません。
迫り来る猿の大群から、可畏は村を守り抜くことができるのでしょうか。
【筆者のリアルな感想】
以前は獣一匹を狩ることさえためらっていた可畏が、今では凶暴な猿を相手に誰よりも勇敢に戦っています。元来優しい性格の可畏は、獣を狩ることに抵抗があったのでしょう。しかし、家族や村人を襲う猿に対しては一切容赦しません。その変貌ぶりは目覚ましく、今や村で最も頼れる存在となっています。人は誰かを守ろうと決意した時、これほどまでに強くなれるものなのですね。
しかし、いくら可畏が強くなったとはいえ、彼一人では猿の群れに太刀打ちできません。村人たちは一致団結して猿に立ち向かわなければならない状況ですが、ここにきて村内で分裂が起こり始めます。命の危機に瀕した時、人々が一つにまとまることの難しさを痛感させられます。分裂してしまった村人たちを、可畏がどのようにまとめ上げていくのか、目が離せません。
「さるまね」4巻のネタバレ!
+ クリックしてネタバレを見る
夜になると、以前とは比較にならないほど夥しい数の猿が村を襲撃します。これまでの猿は人間から武器を奪っていましたが、今回の猿たちは最初から全員が山刀を携えていました。人間を襲うために、あらかじめ武器を用意周到に準備していたのです。
かつてない最悪の状況ですが、村人たちも猿に対抗するための策を講じていました。それは、水に溶かした唐辛子を家の壁に塗り、地面に撒いておくというものでした。凶暴な猿たちにも、刺激の強い物を嫌うという弱点があり、唐辛子の強烈な刺激臭には抗えなかったのです。
猿の襲撃で村が混乱する中、かつて村を出て行った喜助が報復のために戻ってきます。喜助は可畏の妻である水分(みくまり)に危害を加えようとします。可畏は喜助を退け、そして猿の脅威から村を守りきることができるのでしょうか。
【筆者のリアルな感想】
人間の予想をはるかに超える猿の脅威に、今度こそ終わりかと思われましたが、唐辛子などの刺激物が効果を発揮しました。猿にこのような弱点があったとは驚きです。しかし、猿たちがこの弱点をすぐに克服し、再び襲ってくることは想像に難くありません。人間が新たな撃退法を編み出しても、猿たちは瞬く間に適応してしまうため、いたちごっこです。
猿との戦いはいつになったら終わるのでしょうか。終わりの見えない戦いほど辛いものはありません。猿の撃退だけでも困難を極める中、喜助の存在がさらなる混乱を招きます。以前、喜助を始末しておけば、このような報復を受けることはなかったのかもしれません。卑劣な喜助に対し、可畏には断固たる制裁を下してほしいと願わずにはいられません。
「さるまね」5巻のネタバレ!
+ クリックしてネタバレを見る
村は再び猿の襲撃を受けますが、今回は単なる襲撃ではありませんでした。折しも、水分(みくまり)の出産が始まり、村は二重の危機に直面します。猿の襲撃という外からの脅威の中、村の女性たちは出産の介助にあたり、男性たちは水分が猿に襲われぬよう必死に防衛線を張ります。
猿たちはさらに狡猾さを増し、刀で家屋を破壊して内部へ侵入しようとします。村の男たちは壁の隙間から鋭く尖らせた竹で応戦し、猿の侵入を食い止めようと奮闘します。しかし、猿たちが銃で反撃してきたため、事態はさらに緊迫します。可畏は猿に銃を撃たせる隙を与えまいと、勇敢にも屋外へ飛び出し、竹槍で猿の群れに立ち向かいます。
その間隙を突いて一匹の猿が家の中に侵入しますが、村人たちは水分を守りながらこれを撃退します。水分は無事に出産し、元気な赤ん坊が産まれますが、その喜びも束の間、屋外で戦っていた可畏が猿に銃撃されるという最悪の事態が発生してしまいます。
可畏は生き残れるのでしょうか。猿の脅威はますます巧妙になり、村人たちの団結力と知恵が試される中、猿との壮絶な戦いはさらに激しさを増していきます。絶望的な状況下での新たな生命の誕生は、村人たちに一条の光を与える一方で、彼らの戦いはより過酷なものへと変貌を遂げようとしていました。可畏と村人たちが、この猿の脅威にどう立ち向かい、家族と村を守り抜くのか、その行く末から目が離せません。
【筆者のリアルな感想】
『さるまね』5巻では、猿との戦いが一層激しさを増し、手に汗握る展開が続きました。特に水分(みくまり)の出産シーンは、喜びと恐怖が交錯する、非常に緊迫した場面でした。新たな生命の誕生は、絶望的な状況における一縷の望みであり、村人たちの団結力を象徴しているかのようでした。
しかし、その希望も束の間、猿による銃撃という形で脅かされる展開には胸が痛みました。可畏の安否が非常に気遣われるとともに、彼の勇敢さと自己犠牲の精神は、読者に深い感銘を与えるでしょう。また、進化し続ける猿たちの戦術と、それに対抗する村人たちの知恵比べは、この物語の大きな魅力の一つです。しかし、猿が銃を使いこなすようになったことで、戦いはさらに過酷さを増しています。
この作品は、単なるサバイバル物語の枠を超え、「いかにして共存の道を探るか」という深遠な問いを読者に投げかけているように感じられます。総じて『さるまね』5巻は、シリーズの中でも特に感情を揺さぶられる巻でした。
「さるまね」6巻のネタバレ!
+ クリックしてネタバレを見る
物語は、バラタの娘ハナが、怪我をした子猿に情けをかけ、その子猿を連れて村を離れてしまうところから始まります。このハナの行動は、人間と猿の間にも理解や共感が芽生える可能性を示唆する一方で、村とハナ自身の安全を脅かす新たな危機の幕開けでもありました。
村では、大量の鳴子を鳴らして猿をおびき寄せ、その隙に村から脱出するという計画が進められていました。しかし、ハナが村に戻っていないことが判明し、母親のカヨは娘を見捨てることができず、一人で村に残ることを決意します。
子供たちの隠れ家だった岩穴にハナがいる可能性が浮上し、可畏は宇陀を含む数人の大人たちと共に救出へ向かいます。そして、無事に岩穴でハナを発見し、救出に成功します。しかしその頃、村でハナを一人待つカヨのもとへ、大量の猿が襲いかかろうとしていました。
ハナとカヨの運命は、そして村人たちの脱出計画は成功するのでしょうか。
【筆者のリアルな感想】
ハナが怪我をした子猿を思いやる姿には、どこか温かい気持ちにさせられました。しかし、その一方で、ハナの行動は結果として村全体に大きな迷惑をかけることになります。子供の行動は予測が難しく、大人がしっかりと目を配る必要性を改めて感じさせられます。
そして、この一件は、猿との共存がいかに困難であるかを改めて浮き彫りにします。村からの脱出を図っていますが、逃亡先にも猿が追ってくる可能性は否定できません。猿との戦いはいつ終結するのでしょうか。このまま永遠に続くのではないかという不安さえよぎります。少しずつ猿の習性が明らかになってきた今、新たな対抗策を模索していくしかなさそうです。
「さるまね」7巻のネタバレ!
+ クリックしてネタバレを見る
ハナを無事に保護した可畏たちは、村に残ったカヨを救出するため、再び猿のいる村へと向かいます。二手に分かれて捜索する中、四郎と宇陀が猿に襲われる寸前のカヨを発見し、なんとか救出に成功します。
一行は、猿たちを鳴子の家に閉じ込め、火を放って一網打尽にする計画を立てます。しかし、いざ火をつけようとしたその時、肝心の火打石が見つかりません。焦る村人たちを嘲笑うかのように、家の戸が内側から破られ、猿たちが姿を現します。その手には、人間から使い方を学んだ火打石が握られていました。
猿たちは逆に村人たちの隠れ家に火を放ち、四郎、宇陀、カヨの三人は絶体絶命の窮地に陥ります。そこに可畏とバラタが駆けつけますが、状況は最悪。可畏は仲間を逃がすため、たった一人で猿の大群を引きつけるという、あまりにも無謀な囮役を買って出るのでした。
【筆者のリアルな感想】
猿の学習能力の恐ろしさが、また一段階レベルアップしました。火を恐れるどころか、道具として使いこなす姿には戦慄を覚えます。そんな中、仲間を救うために命を懸ける可畏の姿は英雄的ですが、一方で四郎の心には裏切りの影が忍び寄っています。極限状況で試される人間の絆。外敵である猿だけでなく、内側から崩壊しかねない人間関係の危うさが、物語にさらなる緊張感を与えています。
「さるまね」8巻のネタバレ!
+ クリックしてネタバレを見る
命からがら故郷を脱出した伏影村の村人たちは、猿の襲撃を避けながら、ようやく麓の里へとたどり着きます。しかし、そこには同じく猿に村を滅ぼされた鈎掛村の住人たちが避難しており、安息の地ではありませんでした。
そんな中、伏影村の義作が、頭領になれなかった恨みから村を貶めるための策略を巡らせます。彼は鈎掛村の頭領・須佐に密かに接触し、村の貴重品である熊の胆を献上した上で、伏影村の吸収合併を勝手に申し出たのです。
そこに可畏たちが合流しますが、頭領であるバラタがいないことに村人たちは動揺します。指導者を失った伏影村は義作の思惑通り、鈎掛村との合併を受け入れるという苦渋の決断を下すのでした。
【筆者のリアルな感想】
猿という共通の敵から逃れた先で待っていたのは、人間同士の醜い権力争いでした。新たに登場した義作は、これまでの登場人物とは質の違う、狡猾で知能的な悪役です。彼の策略によって、やっと見つけたはずの安住の地が、新たな地獄へと変わっていく様は読んでいて非常に腹立たしいですが、物語に新たな深みと面白さをもたらしたとも言えます。猿の脅威に加え、人間社会の闇が描かれる新展開から目が離せません。
「さるまね」9巻のネタバレ!
+ クリックしてネタバレを見る
義作は、ハナを匿った罪を久延になすりつけ、彼を監禁することで村での発言力を高めます。その夜、猿が里を襲撃しますが、義作は用意していた毒団子で猿を撃退し、村の英雄として喝采を浴びるのでした。
しかし、その浅はかな行動が最悪の事態を招きます。鈎掛村の頭領・須佐は「毒とはいえ食い物を見せたことで、猿に人間の存在を教えてしまった」と激怒。その言葉を証明するかのように、森の奥から、これまでとは比較にならないほどの大群を成した猿たちが姿を現します。
義作の自己顕示欲が生んだ一瞬の勝利は、猿たちに総攻撃の口実を与えてしまったのです。果たして、村人たちはこの未曾有の危機から生き延びることができるのでしょうか。
【筆者のリアルな感想】
義作の行動は、まさに愚の骨頂です。村人から尊敬されたいという小さな欲望が、コミュニティ全体を破滅の危機に晒してしまいました。一時的な成功に酔いしれ、その先に待つ破滅を想像できない彼の姿は、現実社会にも通じる人間の愚かさを象徴しているようです。毒でさえも「食料」と認識し、大群で押し寄せてくる猿の執念深さも恐ろしく、絶望感がさらに増した巻でした。
「さるまね」10巻のネタバレ!
作成中
「さるまね」の作品情報
「さるまね」作者・吉田薫氏
この衝撃的な物語を生み出したのは、漫画家の吉田薫氏。吉田氏は、「さるまね」以外にも読者に強烈な印象を残す作品を手掛けており、自身の経験が色濃く反映されたとされるヒューマンドラマ「血の間隔」や、老人介護施設という閉鎖空間を舞台にしたホラーサスペンス「臨終の要塞」などが代表作として知られています。吉田氏の作風は、「さるまね」からも伺えるように、読者の恐怖心や緊張感を巧みに刺激するホラーおよびサスペンス描写に長けている一方で、人間の内面や複雑な感情、困難な状況下での人々の葛藤や絆を深く描き出すことにも優れた才能を発揮しています。
「さるまね」刊行状況とジャンル
「さるまね」は、株式会社コアミックスから出版され、主に「WEBゼノン編集部」というウェブ漫画サイトで連載されています。2022年9月20日に第1巻の配信が開始されて以来、読者の間で急速に支持を広げ、2025年8月時点で単行本は既刊10巻、累計発行部数は60万部を突破する人気作となっています。そのジャンルは、手に汗握る「パニックホラー」を軸に、動物が人間を襲う「アニマルパニック」、過酷な状況下での生存を描く「サバイバル」、そして江戸時代という背景から「時代劇」の要素も併せ持っています。全国の書店だけでなく、160を超える電子書店でも配信されており、デジタル展開にも力が入れられている点が特徴です。
「さるまね」読者の感想とレビュー評価
「さるまね」は、その衝撃的な内容から多くの読者の間で様々な感想や評価が交わされています。
肯定的な意見としては、「とにかく怖い」「恐ろしい」といったストレートな感想が多数寄せられており、特に「人間の行動を模倣する猿」という斬新なアイデアと、それによって引き起こされる根源的な恐怖が高く評価されています。物語の展開についても「面白い」「続きが気になる」という声が多く、読者を強く引き込む力を持った作品と認識されています。また、リアルな作画が猿の恐ろしさや物語の緊迫感を一層高めているとの評価も見られます。
一方で、批判的な意見や賛否両論も存在します。物語が進行するにつれて、「序盤の猿への圧倒的な恐怖感が薄れてきた」「人間同士のいさかいのシーンが増えた」といった、初期の魅力からの変化や展開の遅さを指摘する声があります。また、登場人物たちの行動原理や判断に対して、「なぜそんな行動を?」と不満や苛立ちを感じるというレビューも散見されます。グロテスクな描写やエロティックな要素については、その存在自体が「好みは分かれる」と認識されており、作品の評価を左右する一因となっています。
「さるまね」最終回はどうなる?結末予想
多く読者が固唾をのんで見守る「さるまね」の物語ですが、2025年8月の時点で単行本は10巻まで刊行されており、まだ完結していません。そのため、最終回がどのような形になるのかは、読者の間で様々な予想が飛び交っている状況です。(※本記事執筆時点(2025年8月)においても、最新の連載状況をご確認ください。)
物語には、猿たちがなぜ人間を模倣するのか、彼らの真の目的は何か、そして主人公の可畏をはじめとする村人たちは、この絶望的な状況から生き延びることができるのかといった、多くの謎が残されています。
作者である吉田薫氏の過去作品の傾向から考えると、単純なハッピーエンドを迎えるとは考えにくいかもしれません。極限状態における人間の本質を深く掘り下げてきた作風から、最終回では何らかの犠牲や厳しい現実を伴う、ビターな結末が訪れる可能性も指摘されています。また、「模倣」という本作の根幹をなすテーマが、最終的に人間社会や自然との関係性についてどのようなメッセージを投げかけるのかも注目されます。
いずれにしても、猿と人間の壮絶な戦いの果てにどのような結末が待っているのか、そしてそこにどのような「答え」が示されるのかは、連載が進むのを楽しみに待つしかありません。
「さるまね」の試し読み!

ebookjapanで試し読み!
今回紹介した「さるまね」は、ebookjapanで読むのがお得です。
ebookjapanの初回登録者には、6冊70%OFFで読めるクーポンが配布されます!
「さるまね」は、現在10巻まで配信されており、ebookjapanなら6巻まで70%OFFで読むことができますよ♪
月額料金がかからず、会員登録は無料なので、余計なお金を払わず安心してご利用できます♪
「さるまね」は、ebookjapanで読んでみてくださいね♪
「さるまね」の試し読み♪
↓ ↓ ↓ コチラ ↓ ↓ ↓
>>>試し読みをしにいく<<<
まとめ
本記事では、話題の漫画『さるまね』について、あらすじから各巻の詳しいネタバレ、登場人物の背景、そして気になる最終回の結末予想まで、網羅的に解説しました。
「人間の動きを模倣する猿」という斬新な設定は、単なる動物パニックものとは一線を画す、根源的な恐怖を読者に突きつけます。武器を使えば、その技術は即座に敵のものとなる。この圧倒的なルールの前では、人間の知恵や力が無力化され、絶望的な状況へと追い込まれていきます。
しかし、本作の真の魅力は、その極限状況で浮き彫りになる人間の生々しい心理描写にあります。仲間を守ろうとする強い意志、恐怖から生まれるエゴイズム、そして極限下で芽生える僅かな希望。ページをめくるたびに、私たちは「もし自分がこの状況に置かれたらどうするか?」と、自身の倫理観や本質を問われることになるでしょう。
この記事で物語の全体像は掴めたかと思いますが、『さるまね』の息詰まるような緊張感と、キャラクターたちの心の機微は、実際に作品を読むことでしか味わえません。
少しでも興味が湧いた方は、ぜひこの独特な世界観を体験してみてください。
現在、ebookjapanでは初回ログインで6冊まで使える70%OFFクーポンがもらえる、非常にお得なキャンペーンを実施中です。この機会に、『さるまね』の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

ebookjapanで試し読み!
公式サイト・関連リンク
本記事の作成にあたり、以下の公式サイトを参考にしています。最新情報や詳細については、こちらも併せてご確認ください。
この記事を書いた人
[ゆう]
はじめまして!年間200冊以上の漫画を読破する、ホラー・サスペンス専門レビュワーの「ゆう」です。
特に、人間の本性や狂気が浮き彫りになる作品に目がなく、『さるまね』はまさに私の大好物。「人間の動きを模倣する猿」という斬新な設定から生まれる、じりじりとした恐怖と、極限状況で試される登場人物たちの心理描写は、他のパニックホラー作品と一線を画す魅力を持っています。
この記事では、長年培ってきた知見を活かし、単なるあらすじ紹介に留まらない一歩踏み込んだ考察までお届けします。